ゲット・アウト ★★★☆☆

getoutホラー/サスペンスの佳作だが、この映画が評価されている理由は、特にアメリカで顕著な有色人種に対する差別の強烈な皮肉になっているからだ。

白人警官による黒人容疑者の殺害等、未だに黒人に対する偏見はアメリカではすさまじい。

一方で差別社会の解消を一番強く謳っているのもアメリカである。

こうした背景を基に見る者の人種差別意識にうまく入り込み、その差別意識を改めて意識させようとしている仕組みがすごくアメリカらしくて強烈な印象を残す。

逆に時折登場するこういう映画を見ると自分が日本人であることに気づかされる。

有色人種に対する差別について日ごろから気にかけている、もしくは気にせずいれない人には強烈なパンチをくらわすに違いない。



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マイティ・ソー バトルロイヤル ★★★*☆

ragunarokkuハルクと話が通じるなんてキャラが違うんじゃない?

ソーは途中で髪を切られるけれど、それの意味するところは何だったんだろう?

アベンジャーズシリーズを意識してか、なんだか少しずつご都合主義的に変わっているのだけれど、そんなこと気にせずに楽しめる娯楽大作です。

ただ、個人的には浅野忠信が一瞬でいなくなるのは残念だった。








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グレイン ★★*☆☆

グレイン東京国際映画祭にて鑑賞。

第30回東京国際映画祭グランプリ受賞作品。

食料難により分断された未来社会。

一部の人間は遺伝子改良による食料により生きながらえていたが、ある時遺伝子改良穀物が原因不明の遺伝子障害により全滅の危機に瀕する。

種子遺伝学者のエロールはその原因を解明するために失踪したかつての偉大な遺伝学者アクマンを探す旅に出る。

映画は、モノクロながら映像が息をのむほど美しい。

「息吹か?穀物か?」その問いのテーマはちょうど「ブレードランナー」で問われる人間とは何か?生命とは何か?という問いと表裏をなすかのようだ。

その映像の美しさ、似た物語展開のテンポから直前に見た「ブレードランナー2049」を対比しながら見ずにはいれなかった。

監督のセミフ・カプランオールは言う。

食料難、移民問題、環境問題...これらはあななたたち個人が引き起こしたのではないが、我々人類が引き起こしたのだ。

あなたたちが直接原因でなくともこれらの問題に直面せざるを得ない。

大局的な問題が個人個人の精神、心理に入り込み、引き起こすさまをこの映画で描こうとした。

グレイン監督
セミフ・カプランオール監督の舞台挨拶(東京国際映画祭)


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ローガン・ラッキー ★★★☆☆

ローガンラッキー第30回東京国際映画祭で鑑賞。

オーシャンズ11シリーズのソーダーバーグ監督は、自分は知らなかったが、ここしばらくはテレビで仕事をしていて久々の長編映画らしい。

本作は「コヴェナント」のキャサリン・ウォーターストンまで登場と、「オーシャンズ11」シリーズのような今を時めく豪華な出演者たちが次から次へと出てきて圧倒される。

そういう意味でもソーダーバーグ作品っぽい。

ユーモラスでテンポよく進む楽しい映画だが、ちょっと引いてみれば突っ込みどころ満載。

まあ、映画のノリからすればそれもご愛敬といったところか。

ただ、特に目新しさもなかったのは残念だった。

逆に言うとなんで今この映画を撮ったんだろうか。

TIFFソーダーバーグ
ソダーバーグ監督の舞台挨拶(東京国際映画祭)



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ブレードランナー 2049 ★★★☆☆

B2049見た後の最初の印象は無理矢理「ブレードランナー」っぽくした映画という感じ。

現実の世界では「ブレードランナー」の世界のような科学技術の進歩がないことから完全にパラレルワールドの未来が描かれている。

アメリカのインフラには日本語が浸透しているが、今の流れからすればそれは無いだろうし、奇妙な感じがする。

前作よりは、まだましなストーリー展開があるが、わざとらしいタルコフスキーのような作り方には少し辟易した。

ロボット工学の進んだ先というよりは遺伝子工学の延長線上にレプリカントがある。

1作目では、レプリカントは遺伝子工学により開発されていることに触れられながらも、アンドロイドのようなイメージで見ていた。

当時は時代背景として誰しも正確にイメージをつかめなかったように思うが、レプリカントはどちらかというとクローンに近いということになる。

なので、本作でレプリカントの生殖がテーマに描かれていたのには最初は少し驚いたが、冷静に考えてみればなくはないテーマだ。

今の進化論ではあらゆる生物は自分の遺伝子のコピーをいかに多くこの世に残すために生きていると言われている。

昔の中国の宦官がそうであったように生殖能力がなければ従順になるのだろうが、レプリカントが何度も反乱を起こしていたことからも人間の遺伝子を残そうとする本能はありながら肉体的には生殖能力がない欠如感に不安定さがあったんだろう。

本作に描かれているテーマにはいろいろと考察できるものが多くこれはこれで楽しい。


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