
死の直前、ニジンスキーが3mの跳躍を見せたという病院で同じように死の床に伏している自分をシニカルな視点で見つめなおし、自伝を書くという最後の跳躍を様々な手法を使って映画は描いている。
「潜水服」というのも左目と記憶力と想像力以外が全て麻痺してしまった自分のことを「潜水服に閉じ込められているようだ」と表現したことによる。
そんな境遇に陥ったのは過去の行いに対する天罰と嘆き悲しむことや、人間性を失わずに生きることが大切と言う他人からのアドバイスなど本人にしてみれば空しく響くだけで生には関係ないもの。
最後の瞬間まで自分が自分の判断で自分の跳躍を見せることこそ、どんな形であれ生きるということだ、そんなメッセージのように私には受け取れた。
アカデミー賞4部門ノミネート。

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2008/03/12 (Wed) 22:08 | # | | 編集