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歴史を精神分析する ★★★*☆

『歴史を精神分析する』 岸田秀著 中公文庫 2007

「ものぐさ精神分析」で有名な精神分析者、岸田氏の96年発表作品の文庫版である。

発現する神経症的症状から逆にその精神的外傷の原因となった出来事を特定していくという精神分析の手法を応用して歴史を読み解く試みである。

近代以降の日本人の外国に対する畏怖と内的安定と言う分裂症的特徴は、国の成立過程に起因すると考え、日本と言う国が成立したのは実は7世紀ごろで、それまでは百済の植民地であったとする説を唱える。

著者の歴史そのものには少し不案内というところに不安を感じるが、彼のアプローチは新たな知見を与えてくれて非常に興味深い。

同様のアプローチで、日本以外にも、アメリカ原住民を征服して成立したアメリカの他国への干渉癖や、フランス人が共和主義を建前に実は独裁者好きである点にも言及しており、一つの見方として非常に面白い。



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