
映画「硫黄島からの手紙」で渡辺謙が演じた栗林中将を著者の取材から描いたノンフィクション作品。
2006年大宅壮一ノンフィクション賞。
私がこの本を読んだきっかけはやはり映画「硫黄島からの手紙」なのだが、映画では描ききれなかった背景や、栗林中将の想いがひしひしと伝わってくる。
映画はやはりその構成から情報があまりにも絞り込まれすぎていることに気付かされる。
映画を見た人、これから見ようとしている人にはぜひ読んでもらいたいと思う作品だ。
一番ショッキングだったのは、一日でも本土空襲を遅らせるために兵隊に容易な玉砕を許さず、最後まで戦闘を続けていた栗林中将だったが、最後の総攻撃の日までに既に東京大空襲が行われ、焦土と化していたていたことだ。
(サイパンから出撃したB29は本来なら硫黄島に配備された日本軍の迎撃により阻止されるはずだった。)
栗林中将の無念さに涙せずにはいられない。
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