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"白いオスカー"と言われ、批判を浴びたのが昨年のアカデミー賞。
その反動なのだろうか、LGBTのテーマをこれでもかとつぎ込んだ映画。
人種差別、同性愛、いじめ、貧困、麻薬...という最悪な状況の中、思春期を迎えて成長してく主人公シャロン。
「月の光の下で黒人の少年は青く見える」と老女に言われたというセリフからこの映画のタイトルは来ている。
黒人であるという境遇にも救いはあるという意味合いだと思うが、シャロン自身、夜の海辺で青く光る明かりのもと、自分の性癖に目覚める=他人に影響されない自分の本来の姿を初めて現す。
暗い夜のわずかな明かりの下、本当の自分が昼間の抑圧された世界から離脱できる歓びと救いを称えているようにも思えた。
反面、彼らには暗い夜の月明かりが出ている極めて限定的な状況でしか救われないという現実の厳しさも重くのしかかる。
アカデミー賞作品賞受賞作品。
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