キャロル ★★★★☆

キャロル緻密な映画だ。

男女の愛は、生殖、生活、金銭とつながりやすいので純愛ではない。

本当の愛は同性の愛でのみ成立するという説がある。

一方、最上の愛と言われる「無償の愛」とは親から子供に与えられるものがその典型だと言われる。

キャロルはひたすら純愛を求める人で、離婚により愛娘と引き裂かれようとするときに、ずっとこだわり続けた愛娘の親権を面会の権利に置き換えると言い出したのも娘にそっくりなテレーズと出会ったからだろう。

テレーズの小さな頃の写真を見るシーン、テレーズに「天から降りてきた」テレーズと話しかけることからも明白だ。

キャロルは、結局は自分の無償の愛の受け取り手を探していて、その愛は生殖や社会的なしがらみのある男女の愛ではなく、純愛である必要があったのだろう。

カンヌで女優賞受賞のルーニー・マーラもいいが、何よりケイト・ブランシェットの演技に圧倒された。

また、映画で登場するウォータールーといえば、悲恋の映画「哀愁」の舞台となったところ(「哀愁」はイギリス。本作は米国。)。

モーテルで流れる曲も「哀愁」で使われていたことからも、このときは二人の愛は成就しないかのようにも思えたが、単なるオマージュだったということか。



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