野火 ★★★☆☆

野火原作は昔読んだが、内容はほとんど忘れていた。

とにかく、テーマがカニバリズム(食人)だったという予備知識だけで見に行った。

補給不足、食糧不足のままの密林の中の行軍、機銃掃射で吹っ飛ぶ内臓といった表現は、残念ながらこれまで何度となく描かれていたものと変わらず、心動かされることはほとんどなかった。

しかしながら、腐臭漂う湿度の高いジャングルで朦朧としながら必死に戦う姿、狂気は今更ながら驚かされた。

追い詰められ、現実と幻想の境があいまいになる精神状態の中、食人も実際行われたかどうかあいまいな表現になっているが、この時代であれば、食人はすぐに思いつくような事態でもなかろう。

記憶があるのは収容所の中からだと言っているが、食人発想が起きたという事実が心に影を残す。

また、塚本晋也監督のその場その場での場面の意味づけ、抑揚のつけ方は強烈だ。





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Category: 2015の映画
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