藁の楯 わらのたて ★★★*☆

藁の楯10億円の殺人懸賞金を掛けられた殺人犯、清丸(藤原竜也)を巡り、殺人志願者が次から次へと現れる。

それは一般人のみならず、警察関係者の中からも続々と現れ、清丸移送のSPを命じられた銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)予測できない敵の出現に晒されることになる。

仲間同士、お互いを裏切り者と疑う心理戦は、まるで誰が感染して誰が感染していないか分からないままで物語が進むゾンビとの戦いと同じである。

一般人がニトロを満載したトラックで高速を逆走させたり、少女を人質にとって清丸を要求したり、あまりにも簡単に凶悪な殺人鬼に豹変する様子からは、もはや日本人の国民性を微塵も感じられない。

あまりにもぶっ飛んだ一般人が続々と現れる映画前半を見ていると、この映画の製作者は単にハリウッド映画のパクリを日本の設定で撮りたかっただけかと勘ぐってしまう。

本作はカンヌのコンペティション部門に出展されるということだが、日本のこと、日本人のことをよく知らない外人にはウケがいいかもしれない。

この映画にノレるかノレないかは、前半を乗り切れるかにかかっているだろう。

ところが、後半になると見せ方のうまさにグイグイ引き込まれる。

平和な状態でどんなに道徳的なことを学ぼうとも実害を被れば、復讐の連鎖に巻き込まれるのが人間の本能であろうか。

「死んだ人間は話さない。」

客観的には同じに見える経験を持った似た者同士であっても、その経験のとらえ方、得るものの違いが人生の歩み方に大きな違いを生むのである。

こういう時にはこうなる、などと言うパターン化、マニュアル化など本来、人間の営みには当てはまらないのだ。



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