マンチェスター・バイ・ザ・シー ★★★*☆

マンチェスターすさんだ言動を繰り返す便利屋のリー。

兄の訃報を聞いて故郷の町マンチェスター=バイ=ザ=シーへと戻るが、すさみ切った彼の表情からは兄の死に対するショックは読み取れない。

兄の息子の後見人と指名されたことから故郷で起きた出来事が次から次へとリーの脳裏へよみがえる。

リー自身がその昔この町で起こした事故はショッキングだが、それも兄の支えで乗り越えてきた。

事故以来、無表情になってしまった彼に追い打ちをかける兄の死は計り知れないものだったに違いない。

別れた妻の慰みの言葉も彼をこの町で立ち直らせることは難しかった。

若く溌溂とした兄の息子に見る未来への光も、この町では彼には無力だった。


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メッセージ ★★★☆☆

メッセージ突然現れた宇宙船。

そして、彼らが地球人に残すメッセージ。

メッセージを解読するために呼ばれた言語学者が一人というのは少なすぎやすぎないかと思ったが、それはさておき、会話の結果彼らには時間の概念がないということが分かる。

実際宇宙船の中に入ってみると、彼らは重力も操ることが可能で、上下感覚もないのかもしれない。

宇宙人だとみな思っているが、異次元から来た生物のようだ。

三次元的な地球人の感覚の通用しない彼らとのコミュニケーションは感覚的にはきっと理解できないはずだが、この映画では「インターステラー」よりはうまく説明している。

見ていて腑に落ちはするのだが、その分驚きというか、感動がなかったのは残念だった。


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カフェ・ソサエティ ★★★*☆

カフェソサエティウッディ・アレン監督作品。

この監督の「ミッドナイト・イン・パリ」(2011年)はパリを舞台にした映画で、その年のアカデミー賞ノミネートにはフランス色の強い作品(アーティスト、ヒューゴの不思議な発明)が並んだ。

今年のアカデミー賞にはこの映画はノミネートされていないが、コンセプトは「ラ・ラ・ランド」にそっくりだ。

1950年代のハリウッドを舞台にした映画だが、この監督自身、この世界の妙な情報とつながっているという気がしないわけでもない。

他の男を選ばれた主人公のその後は、この映画にしても「ラ・ラ・ランド」にしても夢を叶えてどちらもハッピーになる。

そうなんだけれど、男という生き物の特性上、未練が断ち切れないほろ苦さが、この作品の方が金銭的に成功しているように見える分だけ和らいでいる。

これのおかげで、ラストで二人の互いの情感を感じられるシーンにいい間があって、余韻のある素敵なエンディングになっている。



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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス ★★★☆☆

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー脱力系アメコミ映画の続編。

グルートが可愛くなってしまって、前作と全くの別キャラクターになっているのがなんだかおかしい。

ヨンドゥがまともな父親になったりするのが意外。











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追憶 ★★★☆☆

追憶木村大作撮影ということで見ました。

で、やっぱりこの人の撮る絵はいいなあと改めて思った次第です。

出演陣も、今の邦画界のエース級が並んでいてその演技合戦も見ていて楽しい。

ただ、脚本がもうちょっとどうにかならんかったもんかと思います。

25年ぶりに出会った3人の男の物語。

25年前の3人のつながりの描写も描き足りない感じで、久しぶりに会ってもそれほどの結びつきの強さがあるのかもピンとこなかった。

この物語は心理的な機微をいかに表現するかというのがポイントだったように思うのだが、この部分があまりにも雑な感じで残念だった。


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はじまりへの旅 ★★★★☆

はじまりへの旅文明から遠く隔たれた山奥で、思想家ノーム・チョムスキーの影響のもと暮らすある家族の物語。

子供たちの母親の死をきっかけに山を下りて町へ向かうところから話は進む。

親類の子供たちとの対比で教育の在り方を改めて考えさせられると同時に、この家族の生き方が現代で必ずしもベストではないということも提示する。

現代生活の一見不条理とも思える慣習にしばられた生活は最良の生き方なのか。

原始人のような生活も正しい考えの下に行えば人類はもっと幸福になれるのか。

少なくともこの選択肢には答えはないことは明確なのだ。


第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門での監督賞受賞作品。


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ワイルド・スピード ICE BREAK ★★★☆☆

ワイルドスピード8こういう映画だから何も考えずに楽しめる。

別に前作を見ていなくても問題なし。

最初から最後までぶっ飛んだカーアクションのオンパレード。

勢いに任せて世界中を車で走り回る。

でも、デッカードがあまりにも簡単にサイファーのいる飛行機になぜか開いている後部ハッチから飛び乗れるってのは勢いが過ぎたんじゃないだろうか。

あと、残念だったのは、カーアクションの見どころのほとんどは予告編で公開済みだったこと。

日本では客を集めるためには見どころを見せることも止む無しという判断だったのだろうか。

確かに自分もトリプルXとワイルドスピードシリーズの違いが判らなくなってきていたし(笑)



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美女と野獣 ★★☆☆☆

B&B野獣のいかにもアニメな表情には興ざめだった。

映画を見ている間ずっと今一つのめりこめず、何が悪いんだろうかと見ながらずっと考えてしまった。

物語自体はシンプルなので、それを膨らませることも必要なはずだけど、うまくいっているようには思えず、中だるみもひどくて退屈だった。

表情だけでなく、野獣の動きの不自然さ、城と村を行ったり来たりで流れが途切れがちだったこと、画面の構図も間延びしていて迫力に欠けていたことが思いつくが、それらを何とか音楽でごまかそうとしていた感じだった。


前評判とのギャップから言えば、「レ・ミゼラブル」(2012)並みのがっかり感。



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バーニング・オーシャン ★★★*☆

バーニングオーシャン実際に起こった海上油田での事故の話。

事実に基づいて事故の一部始終を淡々と追っているのだが、それだけにすごい臨場感だ。

時々挟み込まれるこれから起きる事故への不吉な予兆も物語をうまく盛り上げてくれる。

平たく言うと、事故の再現フィルムなのだが、そのあまりのすさまじさに我を忘れる。

また、海上油田の現場の主任がカート・ラッセルだが、彼の代表作「バックドラフト」での消防士役が否が応にも脳裏をかすめる。





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T2 トレインスポッティング ★★★★☆

トレインスッポッttィング220年ぶりに再集結する4人。

みんな何も変わっていなかった。

既成の価値観に反抗した若者。

どんな時代にもいる若者たちの姿だったが、そこから何も変わらないでいると悲惨な未来が待っている。

努力せずに楽して儲けようとか、他人の金をいかにくすねるか考えてたりとか、そんなこと未だにやっているようでは未来はないんだと。

ただ、マークはオランダで企業に勤めて多少の努力をしたが、うまくいかずに弾かれてしまった。

努力しても結果が伴わなければ同じなのだが、スパッドのように人とは違う才能を基に努力すること、ベグビーのように子供が真面目に生きることができればそんな流れも断ち切れる光が見えるのかもしれない。

ヨーロッパでも、いわゆる勝ち組は、特別な才能がないのであれば、大学を出て企業に入って安定した収入を得て子供にも高等教育を受けさせること。

そんなこと分かっていても出来なかったのがこの4人。

世間体は酷いのかもしれないが、自分らしく生きていく彼らに人間らしさを垣間見た気がする。




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わたしは、ダニエル・ブレイク ★★★*☆

ダニエルブレイク切り捨てられていくイギリスの貧困層。

ダニエル・ブレイクは、誰にも迷惑もかけず、税金もきちんと納めて生きてきた。

大工としての技術もあるが、病気をきっかけに医師から働くことを止められてしまう。

国の援助を求めて手続きを行おうとするが、役所はひたすら無意味な対応に終始する。

福祉とはそもそも何だったかと考えざるを得なくなる。

淡々とした描写だけに、真面目に生きてきた彼らの切迫感がストレートに心に響いてくる。


第69回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。




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