LION/ライオン ~25年目のただいま~ ★★★☆☆

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映画のあらすじを聞いて、オーストラリアで幸せに暮らすインド系の青年がインド離れたときのことを回想し、ふとしたことから本物の両親に会いに行くというおきまりの構成かと思った。

しかしながら、この映画では時系列を追ったいささか古い物語の展開パターンだった。

サルーが幼少の時に迷子になる過程もきちんと描くことで、一歩間違えば死んでしまうはもちろんのこと、どんなつらい境遇が待っていたかもわからない混沌としたインド社会が垣間見れる。

貧困、異なる言語、犯罪.... 困難を困難とは思わず、必死で生きている子供たちエネルギーが画面を通じて伝わってくる。

だからこそ、家族とのつながりもより深くなるのだろう。

それがシャロンを愛情深く育てたオーストラリア白人両親との対比でも浮かび上がってくるのがすばらしかった。

アカデミー賞では多くの部門でノミネートされていながら無冠だったのは、「スラムドッグ・ミリオネア」の”インド貧困街での子供たち”の印象が強烈で、本作では新鮮味がなかったからではないだろうか。



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